マネーツリーの10のこと
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個人の同意に基づくデータ共有やオルタナティブデータの普及に取り組むマネーツリーが目指す世界とは?

安全なデータ活用を当たり前に

2022
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パンデミックの影響による人々の生活や働き方における変化とともに、様々な分野においてデジタル化が加速しています。

総務省の「令和3年版情報通信白書」によると、日本における携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末の保有率は96%を超え、インターネットショッピングの利用率は73.4%、QRコード、クレジットカード、デビットカードなどの電子決済の利用率は66.9%と、世代を問わず、オンラインシフトによるデジタル活用が進んでいることがわかります。(出典

金融関連サービスも例外ではなく、モバイルバンキングやパーソナライズされた顧客体験を目的としたDXによるデータ活用など、デジタルへの移行が急速に進んでいます。2021年11月から始まった金融サービス仲介業も追い風となり、異業種からの参入も活発になるでしょう。

顧客属性や顧客のサービス利用に関する様々な情報を社内で管理し、共有する企業は多いと思います。マネーツリーは、金融データプラットフォーム「Moneytree LINK」を通じて、個人の明示的な同意に基づいたデータ共有の基盤を提供することで、金融機関をはじめとする企業のDXの支援や、プライバシーに配慮したデータ活用の推進に貢献しています。

Moneytree LINKは、2,500以上の金融機関およびサービスから収集した膨大な金融データを1つに集約して、 セキュアなクラウド上で人工知能による仕訳を行い、有用な形式へと変換し、標準化されたデータをAPIとして、様々なシステムへ繋げることができます。
業種や規模の大小を問わず、様々な企業にMoneytree LINKをご活用いただくために、以下のようなプロダクトを用意しています。

電子決済等代行業者である当社のプラットフォームを利用することで、各金融機関との契約締結や、金融サービスごとに異なる仕様のAPI接続の開発の負担をなくし、スピーディなデータの取得を実現するだけでなく、 「集める」「貯める」「分析する」「行動する」のデータライフサイクルに沿って、利用者と事業者にとって最適なソリューションの開発が可能です。

欧州のGDPR(一般データ保護規則)のような規制やプライバシーを尊重する考え方は日本にも波及しつつあります。
2022年4月に施行された改正個人情報保護法といった国の規制や政策の後押しだけでなく、サービス事業者の関心自体も高まっており、企業のプライバシーに対するアプローチは、ブランド・エクイティを高め、競争上の優位性の源泉となっています。

多くのサービス事業者がデータ分析や利活用による顧客体験の向上に取り組んでいますが、果たして利用者は分析や利活用の「二次利用・三次利用」にも同意の上で、データの収集を承諾しているのでしょうか。そして、サービス事業者はデータ分析や活用範囲について適切に利用規約および個人情報保護方針に明示できているのでしょうか。
もし、提携したサービス事業者がデータプライバシーに関して無頓着な場合、法令違反によるペナルティが科されたり、それに伴う利用者への謝罪と説明、サービス利用に対する同意の再取得が必要になるなど、ビジネスを加速させるどころか減速させてしまいます。そして、何よりも利用者からの信頼を失うことになります。

私たちは、創業時から現在に至るまで、サービス開発やパートナーシップの締結は、プライバシー・バイ・デザインの7つの原則に則って判断し、こうした基本原則に賛同してくれる企業と協業してきました。Moneytree LINKの導入に関しても、取引企業に対して、データの活用範囲を明確に示した個人情報の取扱規定を結ぶことを利用条件にしています。

「あなたのデータは、あなたのもの」という考えが広がり、サービスの利用者自身がデータの利用先や権限をコントロールし、活用する動きが活発になれば、それに合わせてサービスを新たに開発する動きが生まれ、今後のプライバシーのグローバルスタンダードとなるでしょう。

2021年11月には、グローバル金融および多くの業界からの注目を集めるオルタナティブデータの活用促進に向け「データリサーチ部門」を新設し、一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会に加盟しました。

オルタナティブデータ」とは、金融機関や投資家によって資産運用や投資判断の材料として伝統的に用いられてきた企業財務情報や株式注文情報といった従来の情報の枠を超えた、より幅広い業界や分野から収集した新しい情報のことです。
情報処理技術の発展により、これまで活用が難しかった領域の気象情報や交通量、カード利用情報や衛生写真などの各種データも、プライバシーを保護する加工を施すことで利用可能になるなど、既存の枠組みに捉われない新たなデータ活用・分析への糸口として、オルタナティブデータの活用が広がっています。また、オルタナティブデータと既存のデータを掛け合わせることで、データの可視化が進み、より深い考察や分析が可能になるため、市場調査、投資調査、学術研究、公共政策の策定や新規事業の立案への貢献にも大きな期待が寄せられています。

マネーツリー は、資産管理サービス「Moneytree」および「Moneytree ID」に紐づく金融データの一部を、個人を特定できないように統計化処理を施して照合性をなくし、プライバシーが守られた非個人情報として扱える統計データをオルタナティブデータとして提供することで、利用者のベネフィットや顧客体験の向上に繋がる金融データの新しい活用方法の普及を目指しています。

利用者の不安とデータの持つ有用性を理解している私たちは、データの活用範囲を明確に示すプライバシーポリシーを策定し、正確性を保ちながらデータを加工して、適切に取り扱うプライバシーファーストのプラットフォームとして、安全なデータ活用と、お客さまが安心できるサービスの提供に努めてまいります。

【参考】

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