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越境ECの最後の1マイル、ならぬ最後の数千マイルを埋める電子送り状サービス
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越境ECの最後の1マイル、ならぬ最後の数千マイルを埋める電子送り状サービス

大谷和利
2017
06
06

今回は、いきなりクイズからスタートしますが、英語で一番長い単語は何かわかりますか?

答えは、最後に書くことにします。

アメリカの通信、流通業界の覇者を決める"last 1 mile"

さて、かつて和製ポップスで、”500マイル離れても、この愛を貫く…”といった内容の歌詞がありました。

500マイルというと約800キロに相当し、東京から札幌、あるいは広島あたりまでの距離です。

日本ならば、そこそこ遠距離恋愛と呼べるかもしれませんが、マイルの本場(?)であるアメリカでは、サンフランシスコから同じカリフォルニア州内のサンディエゴ程度の距離なので、個人的には歌にするほどは離れていないように感じます。

日本はメートル法の国でありながら、なぜか航空会社のポイントサービスでは、そのままマイレージ(本来の発音は「マイレッジ」に近い)の呼称が使われ、ステーキ系レストランのポイントサービス(食べた肉のグラム数をポイント化)までもがマイレージと呼ばれるに至っては、もはや何が何だかわかりませんが、きっと日常的に馴染みのない単位が一人歩きしているのでしょう。

と、普段から疑問に思っていたことを書き連ねましたが、マイルという単位を肌感覚で使っているアメリカでは、通信業界や流通業界における __ "last 1 mile"__ の戦いがあります。直訳すれば 「最後の1マイル」 ですが、これは具体的な距離を意味するものではなく、 「業社と消費者を結ぶ最後の区間」 を象徴的に表す概念を指します。

この最も消費者に近い部分のサービスを手中に収めた企業が、その分野の覇者になれるため、どの企業も、この 「最後の1マイル」 を制することに心血を注いできました。

日本企業の発展に欠かせない越境EC。課題は送り状の作成発行

今、日本の企業が今後も発展していくために欠かせないのが、 「越境EC」 こと 「他国の消費者に対する通販ビジネス」 です。

特に、ローカルな特産物やユニークな商品開発を行なっている中小企業にとっては大きなチャンスが広がっています。

この越境ECにとっての 「最後の1マイル」 、いやそこには現実の距離が絡んでくるので 「最後の数千マイル」 だったりするわけですが、それは何でしょうか?

実は少し前までは決済手段も障壁でしたが、そこはPayPalなどの普及で解決しつつあり、越境ECにおいては、発送に伴う手続きの面倒さ、具体的には送り状の作成と発行が最大のネックとなっています。

料金や送り状の書式などが運送業者および送り先の国によって異なるために、業者を選択したり書類を整えるだけで苦労してしまい、余計な手間と時間が取られるからです。

そのため、オンラインショップを始めた中小企業や個人商店に、せっかく海外からの問い合わせがあっても対応に二の足を踏んでしまい、越境ECに取り組みたくとも手が出しにくい状況でした。

実際には、電子送り状のWebサービスを用意している運送業者もありますが、それも業者ごとにバラバラで、既存の基幹コンピュータシステムを意識したものとなっているため、モバイル世代のユーザーにとって使いやすいとはいえない状態です。

越境ECの課題に取り組んだお弁当箱販売店の事例

これは、ちょうど金融機関が既存の勘定系システムからFinTech系サービスへの移行に関して悩みを抱えているのと似ています。

僕自身も、アメリカに住んでいたときに毎週のようにAssistOn向けの発送を行なっていましたが、手書きの送り状作成で苦労した覚えがあります。

いうなれば、越境ECの送り状作成や発行についても、マネーツリーのように、使いやすく横断的なサービス(補足)を提供する窓口が求められていたのですが、そこに積極的に取り組んだのが、SHIP&COという京都の会社です。

実はここの送り状発行システムは、日本のお弁当文化をフランスに紹介し、自ら弁当箱の越境ECを手がけるBENTO&COを設立したトマ・ベルトランさんが、自身が困った経験を生かしてサービス開発を行ったものなので、痒い所に手が届く作りになっています。自分たちが欲しいものを作るという姿勢は、どんな分野でも重要ですね。

そのクラウドベースのシステムを使うと、複数のネットショップの出荷でも一元管理でき、複数の運送業者の送り状やラベルを単一のインターフェースで準備でき、海外発送に必要なインボイスも自動で発行されます(越境ECだけでなく、通常の国内発送にも対応)。今まで手書きで1件あたり数分から十数分かかっていたものが、20秒ほどに短縮されるので、これは圧倒的な省力化です。

マネ―ツリーの法人向けサービス(金融インフラプラットフォーム「MT LINK」)もそうですが、こうしたサービスが日本でも積極的に利用されるようになれば、企業は本来の業務に集中でき、さらにビジネスの可能性を広げられるようになるでしょう。

さて、冒頭にあるクイズの答えですが、正解は「微笑む」の三人称単数現在形である"smiles"。理由は、はじめと終わりの"s"の間に1マイルあるから…。今後は越境ECも、この英単語の2つの"s"の間の(実際の)距離のように、ごく短かな(身近な)ものとなっていきそうです。

(補足)マネーツリーは、B2CとB2Bのサービスを提供しております。B2Cでは個人資産管理・家計簿アプリ「Moneytree」、B2Bでは金融インフラプラットフォーム「MT LINK」が主なサービスです。Moneytreeの利用者は、MT LINKを導入した連携先企業のサービスをMoneytreeと同じID・PWで使用することができます。(マネ―ツリー編集部より)

筆者プロフィール

大谷和利

テクノロジーライター,原宿AssistOnアドバイザー,自称路上写真家。Macintosh専門誌, デザイン評論誌, 自転車雑誌などの誌上でコンピュータ,カメラ,写真,デザイン,自転車分野の文筆活動を行うかたわら,製品開発のコンサルティングも手がける。<a href="http://www.assiston.co.jp/shopinfo" rel="nofollow" target="_blank">原宿アシストオンのウェブサイト</a>

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