ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。2019年3月に世界的な富裕層で天才投資家として日本でも著名なジム・ロジャーズ氏のシンガポールの自宅でインタビューをし、ジム・ロジャーズ著『日本への警告』(講談社+α新書) の監修をしました。ロジャーズ氏のようなシンガポールの富裕層から学ぶ資産運用を解説します。

大局を読んで安い時に買う

世界的な富裕層のロジャーズ氏が一貫して投資する上で大切な事と主張していることは、歴史から学ぶということです。そして、大局を読んで安い時に買って、高くなったら売るという至ってシンプルな法則です。

例えば、ロジャーズ氏は、歴史上、増税後に景気が向上したことはないということで、日本株を昨年末に既に手放しています。日本株を買ったのは震災の頃だったために大きく利益を出して売却できたようです。誰もが投げ売りしたいような時に買って、皆が浮かれている間に売ってしまうということです。
また、日本売りとは反対に、南北の交流に期待をして韓国株を買い(10年以内に38度線で変化があると予測)、中国株に関しても15%程度の相場が下落している状態で割安感があるので個別株への投資を推奨したいとのことでした。米中貿易摩擦や香港の情勢から中国株は敬遠したくなりますが、天才投資家の考え方は違うのです。

投資を始めたばかりの方や、相場を読む自信のない方の場合、エマージングマーケット(新興国市場)の個別株を持つのはリスクと感じる方も多く、その場合は、ETF(上場投資信託)や投資信託などを活用するのも手でしょう。

個人投資家の場合、短期的に利益を出す必要はなく、バイアンドホールドができるので少額から始めて気長に持つのがいいかもしれません。

投資信託を選ぶには

個人の資産運用として投資信託の利用は欠かせません。少額から分散投資が可能だからです。投資信託を選ぶ際には、運用会社、ファンドのサイズ、配当利回り、過去のトラックレコード、モーニングスターなど外部の評価などを参考にします。過去のトラックレコードを見て、最大何パーセント変動しているのか、最大損失が許容できる投資額かを確認しておくことが大切です。

投資対象が先進国の場合はインデックスファンドを選ぶのも賢い選択肢です。『日経平均株価』や『NYダウ』などの株式指標(インデックス)と同じような値動きをするように作られた投資信託の1つです。通常低コストで、情報が入手しやすくわかりやすいというメリットもあります。先進国に関しては市場が効率化されているためにインデックスファンドの活用が合理的なのです。市場が十分に効率化されていない新興国に関しては、目利きが必要なのでアクティブファンドを利用することも考えられます。

資産運用を行う場合は、一攫千金狙いではなく、長期的に配当を狙うなどおおらかに考えることが大切です。また、その国の国債の金利+2〜3%で運用できたら御の字と考えるべきです。

例えば、10年国債の金利がマイナスになっている日本では2%程度が現実的に目指せるリターンです。あまりにも現実的ではない数字の場合、詐欺の可能性もあるので注意をしましょう。

リターンを求めるのと同時にコストも意識する必要があります。コストは投資リターンを削ってしまうからです。ジム・ロジャーズ氏のような大富豪も超倹約家で来日の際にもお金を使っているところを見たことがありません。「お金は使うものではなく、貯めるものだ」というのが彼の持論のようです。

応用編 海外の金融機関で資産運用をするには

海外の金融機関で資産運用をするには、外国のオンライン証券や銀行の投資用口座を開設する必要があります。銀行に関してはプレミアバンクなど、一般に1000万円(金融機関による)を超える投資額からのスタートになります。ですが、オンライン証券では8万円など少額から始めることも可能です。例えば、シンガポールにはOCBC証券やフィリップ証券などローカルの証券会社があります。金融機関によっては日本語での対応がない場合もあるので英語で対応することも視野に入れる必要があります。

ETF(上場投資信託)やアジア株などに関しては日本のオンライン証券などから購入をすることができます。もしくはアジア株などを扱う証券会社で対面での注文も可能となります。日本で日本語でサービスが受けられるというメリットはあるでしょう。

海外投資の場合も基本的には株式、債券、ETF(上場投資信託)、公募の投資信託、不動産などシンプルで伝統的な金融商品で投資をする方が分かりやすく、騙されるリスクが減ります。

海外での資産運用に関しては怪しい業者も多いためにきちんとした金融機関を利用することが大切です。中身がわからない金融商品には手を出さずに理解ができる人に聞くようにしましょう。


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執筆者:花輪陽子

外資系投資銀を経てFPとして独立。著書に『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』、監修本にジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中ロ朝鮮半島の激変から人とお金が向かう先を見抜く』 (講談社+α新書)など。

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