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ドコモの共通ポイント誕生 (後編)
決済を知る

ドコモの共通ポイント誕生 (後編)

岩田昭男
2016
03
28

岩田先生の連載第3回目、後編です。後編では、dポイントの持つ強みや、今後の指針について迫ります。前編はこちらです。

dポイントの使い勝手は?

前回、dポイントはドコモポイントから生まれ変わった「非常に使い勝手のいいポイント」と書きました。しかし、dポイントの使える場所はどうでしょうか。

ローソンとマクドナルド、それにドコモショップなどで使えますが、マクドナルドはまだ東京都内の限定店が対象ですし、実際に使える店はまだローソンだけというのが実態です。厳しくいえば、共通ポイントといいながらいささか道具立てが足りないというのが正直なところです。

ドコモの弱点はリアル店舗にあり

一方、ライバルのTポイントやポンタポイントは、それぞれ日本有数のチェーン店を抱えて、万単位の加盟店をもっており、その数を競い合っています。それに比べればドコモのdポイントの加盟店は比較にならない数でしょう。

dポイントの弱みはまさにここにあります。使える店が圧倒的に少ないのです。ドコモは、それを見越して早々にポンタポイントとの提携を打ち出しました。ゲオ、昭和シェル、大戸屋、ケンタッキーフライドチキン、じゃらんなどポンタの加盟店には庶民向けの店やサービスがたくさんあります。

ドコモとすると、これらの店やサービスをポイント交換だけで自由に使えるようにしようと考えたのです。そのために、ドコモはポイント交換の比率を1対1にまで引き下げて使いやすくしたのです。

ポイント交換の手間がネックに

ところが、実際のところは思うようにはいっていないようです。ポイント交換だけで、ポンタのサービスをそのまま利用できるといっても、手続きは面倒くさく手間がかかりハードルが高いのです。ですから、多くの人が「dポイントは使えない」という印象をもち始めています。

業界内でも、巨人ドコモの参入には批判的な意見があります。共通ポイントは一業種一社といわれてきましたが、後発のドコモとしてはポンタの拠点のローソンと提携したように多少強引にでもそこに割り込んでいかなければなりません。

これに対して、同業他社からは、「ルール違反だ」という声もあがっています。業界の秩序を乱す行為だというのです。

強みは圧倒的な会員数

このようにdポイントは、あちこちから叩かれて大変な状況にありますが、それでも、それと同じくらい評価する声があるのも事実です。

何といってもドコモの会員数は約7000万人もいますし、その多くが優良顧客だからです。携帯電話が誕生して以来、一貫してドコモの機種を使い続けている人が多く、年収も高く資産ももっています。

こうした人たちが、これまで失効するに任せていたポイントに着目してそれを活用しようとしています。この変化、この潜在能力を多くの人が注目しているのです。

dポイントの方が価値が高い

ですから、私はdポイントとポンタポイントが等価で交換できると聞いた時には、「そんなバカな」と叫んだものです。等価なんてとんでもない。実際はドコモの方が4倍も5倍も価値があるとみていたからです。

私ならドコモ1に対して、ポンタ5を要求したことでしょう。また、ポンタポイントをたくさんもっているなら、いまのうちにdポイントに変えておくというのがひとつの選択かもしれません。

dポイントの次なる指針

そう考えていくと、ドコモの庶民派路線は、本来の路線とはミスマッチがあるような気がします。つまり、ポンタ加盟店のような庶民的な店と仲良くするのもよいのですが、ドコモなら、もっと富裕層相手の企業や店と提携した方が成功する確率が高いように思います。

その意味で、この夏から提携を始めるタカシマヤとの取り組みは、新しい方向性を示すケーススタディになるといえるでしょう。タカシマヤやJALのような店をつなぐのがもっともドコモらしい戦略ではないでしょうか。そういった期待をもっている人は少なくありません。

富裕層をターゲットにした共通ポイントをめざせ

将来はTポイントやポンタポイントといった庶民派のポイントと連携しながら、富裕層の企業をつなぐターミナルになり、実力を発揮するのがドコモの生き方でしょう。

そうした利用ができれば、共通ポイントの楽しさももっと広がっていくことでしょう。あえて、お金持ちを主なターゲットとする共通ポイントもあってよいのではないでしょうか。

Tポイント、ポンタポイント、楽天スーパーポイントのユーザーのみなが最後にはdポイントに変えたいと憧れるような共通ポイントになってほしいですね。多くのユーザーがドコモの持つポテンシャルに期待しているので、頑張ってほしいと思います。

dポイントサービスの概要

dポイントの貯まる店舗

筆者プロフィール

岩田昭男

消費生活ジャーナリスト。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。ウェブサイト:<a href="http://iwataworks.jp" rel="nofollow" target="_blank">上級カード道場</a>

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