最近のクレジットカードや電子マネーなどの支払いツールを取り巻く環境の中で、最も注目されているテーマといえばキャッシュレス決済です。日本ではまだまだ聞きなれない言葉ですが、世界ではあらゆる場面でキャッシュレス決済が常識となりつつあります。そこで、今回はこのキャッシュレス決済について紹介したいと思います。

キャッシュレス決済とは何か?

キャッシュレス決済とは、文字通り現金以外で決済することです。例えば、クレジットカード、電子マネーといった既に多くの人が利用しているもの以外に、最近ではスマホ決済なども含まれます。クレジットカードや電子マネーが利用されているといっても、日本ではまだまだ現金払いの方が多いのが現状です。先進国でいまだ現金決済が主流となっているのは日本だけでしょう。

実際、日本におけるキャッシュレス決済の比率は20%で、金額に換算すると60兆円程度です(2016年)。少しずつですが、年々増えてはいるものの、アメリカは45%、中国は60%、お隣の韓国に至っては89.1%という状況です。

日本政府が推進するキャッシュレス化

日本がキャッシュレス後進国であることに、日本政府も強い危機意識を持っています。というのも、2020年には多くの外国人が日本を訪れるオリンピックが東京で開催されるからです。もちろん、現在でもインバウンドの消費拡大による経済活発化を期待して、日本政府が打ち出している「日本再興戦略」の中では、観光立国の実現のために「キャッシュレス環境の飛躍的改善」を図り「2020年までに、外国人が訪れる主要な商業施設、宿泊施設及び観光スポットにおいて、100%のクレジット決済対応及び100%の決済端末のIC対応を実現するため、クレジットカード決済・IC対応端末の普及を促進する」としています。つまり、従来のサインをやめて、暗証番号の入力だけで決済が済む対応端末を普及させようとしているのです。

キャッシュレス決済のメリットとデメリット

日本政府が力を入れるキャッシュレス決済は、私たち利用者にとってはどんなメリットがあるのでしょうか。

まず、レジで小銭を数える必要がなくなります。お金を落とす心配をしなくてすむようになります。現金を持たなくなれば、財布が不要になります。利用した後には明細が届くので、お金の使い道を把握できます。そして、利用金額に応じて、ポイントが貯まるという特典も獲得できるのです。

もちろん、いいことばかりではありません。キャッシュレスのデメリットはいくつかあります。一つはカードを紛失したり、盗難にあって不正利用されたりする危険があることです。また、個人情報がこちらの同意もなく、広告に利用されたり、第三者に流出する可能性もあります。このような不正行為には十分注意する必要があるでしょう。個人情報(プライバシー)の取り扱いについてはマネーツリーのポリシーが参考になります。

マネーツリーは「お客様のデータはお客様のもの」を掲げて厳重な体制を敷いています。例えば、「年齢、性別、居住地、職業の個人情報登録」「解析データを元にしたバナー広告の表示」「利用者のデータを承諾していない第三者への開示」「利用者の行動を基にしたリターゲーティング広告」のいずれも禁止しています。というのもマネーツリーはプライバシーとセキュリティーを何より重視するからです。

ウェブを使うときには、その業者のプライバシーとセキュリティのポリシーを調べてみるのも良い方法です。ユーザーに配慮したポリシーを掲げているなら安心して利用できると思います。

これらのメリットとデメリットを秤にかけて、何を優先させるかによって選択すればいいでしょう。ただ、確実にキャッシュレス決済のメリットの方が拡大しつつあるのが現状です。

今後の展開

今後、主流となりつつあるのが、スマホ決済サービスで注目を集めているQRコード決済です。QRコード決済のサービスにはAlipay(アリペイ)やWeChatPay(ウィーチャットペイ)、そしてLINE Pay(ラインペイ)などがあります。これらはQRコードを読み取ることで決済が終了し、銀行口座から代金が引き落とされます。Apple PayGoogle Payがクレジットカード決済(後払い)なのに対して、QRコード決済は銀行口座から引き落とされる即時決済が中心となります。このようなQRコードへの対応、そして海外では常識となっているType-A/Bのカードに対応できるよう、国を挙げてType-A/Bの非接触IC決済インフラを整備する必要性がありそうです。


執筆者:岩田昭男

消費生活ジャーナリスト。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。ウェブサイト:上級カード道場

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