自分にあった投資商品の選び方として、貯蓄型保険・株式・投資信託の特徴高校生までの子供がいる世帯の投資商品の選び方大学生以上の子供がいる世帯の投資商品の選び方子供がいない夫婦「DINKS」向けのポートフォリオを紹介してきました。今回は、そもそも結婚する意向がなく「おひとりさま」としての人生を楽しもう、と考えている方、今後結婚したり子供を授かろうという計画もあるが、実際には違う選択をする可能性がある、という方におすすめポートフォリオを紹介します。

「おひとりさま」の場合、パートナーの状況や教育資金を考える必要はありません。ただ、家族からの支援が得られない可能性が高くなりますので、ご自身の老後資金を計画的に準備することが大切です。 「おひとりさま」の資産運用で気をつけたい点と、老後資金を蓄える上で保険や投資も上手く活用する方法をお話ししたいと思います。

「いつでも貯蓄できる」と思っていませんか?

おひとりさまは、普段の生活のすべてを自分で決定することができる自由があり、どれだけ貯蓄するかの判断も自分でできるため、「いつでも貯蓄できる」とも考えてしまいがちです。けれど、自由な時間がたくさんある分だけ、趣味や娯楽にかける時間やお金も多くなってしまいやすく、貯蓄にまわすお金があまり残らなくなってしまう人も少なくありません。

特に、多額のお金がかかりやすい趣味を持っている人や、知らず知らずのうちに浪費をしてしまう人は、老後の生活費も多くかかってしまう可能性が高いため、貯蓄ができる時から余裕をもって無駄遣いをせず計画的な生活が送れるように気をつけたいものです。

家族がいる人よりも、1人分の老後コストは多くなる

次に気をつけておきたいことが、「おひとりさまは、想定以上に老後資金がかかる」ということです。

食費などは1人分で済むため、普段の生活費自体は少なくなります。しかし、老後、簡単な介護などのサポートを家族にしてもらうことは困難です。家事をすべて自分で済ませようとするとケガをしてしまうリスクもあり、有料老人ホームやケアハウスなどに早くから入居することになるかもしれません。

家族で生活していたり、サポートしてくれる人がいたりする場合と比べて、医療や介護にかかる費用が多くなってしまうことを想定して、資産形成していくべきでしょう。

保険と投資を両方使って資産形成を

では、おひとりさまが安心して生活できるようにするには、どのような方法で資産形成していけばいいのでしょうか。私が提案したいのは、老後といざというときの両面に備えられるように、保険と投資を活用していく方法です。

まずは、老後の生活費に充てるための資金を準備しましょう。おすすめは、個人年金保険です。毎月、自動的に保険料を支払うことになり、老後に決まった金額を受け取ることができます。さらに、投資をするのであれば、確定拠出年金を積極的に活用しましょう。「原則、途中解約できない」という特徴が、老後の資産形成に向いています。勤めている会社で確定拠出年金制度がない人は、個人型確定拠出年金(iDeCo)を申し込むこともできます。

老後のための準備に加え、若いうちに何かがあった場合にも備えられるようにしておくことも大切です。銀行に預けていても、この低金利では資産は増えていきません。NISA制度も活用して、投資で積極的に増やすことも検討してください。

NISA制度は、確定拠出年金ほどの税制上のメリットはありませんが、途中で自由に換金することができます。そのため、老後に向けての貯蓄であると同時に、病気やケガで入院することになったなどの場合、生活費を補てんする資金にすることもできるのです。

医療保険や収入保障保険で病気やケガのリスクに備えて

ここまでは、主に老後生活のための保険や投資についてお話しましたが、医療保険や収入保障保険で、病気やケガのリスクに備えておく必要もあります。短期間入院した場合には、入院費用の一部を医療保険で備えることができます。そして、長期間にわたって仕事をすることができない状態になった場合には、傷病手当金(注)だけでは補いきれない分を、収入保障保険でカバーすることができます。

注:傷病手当金とは健康保険の制度で、被保険者が病気休業で充分な給与が受け取れない場合に支給されるものです。国民健康保険の被保険者にはない制度です。詳しくは、全国健康保険協会ホームページをご参照ください。

月5万円投資のポートフォリオ

最後に毎月5万円を投資に回す場合のポートフォリオ例を、投資に積極的かどうかという2つのパターンで紹介します。

前述の通り、おひとりさまは、医療保険や収入保障保険の加入も検討することをオススメします。ただ、ここではあくまで「投資」についてのポートフォリオを紹介するため、掛け捨ての保険にあたる医療保険や収入保障保険については除外しています。

自由な生活だからこそ気をつけたい「おひとりさま」向け投資方法

少額での積立の場合、国内株式は省きましょう。5万円までであれば購入できる銘柄はあまり多くありません。株式累積投資を使えば、毎月5万円でも多くの銘柄を購入できますが、一部の証券会社しか取り扱っておらず、手数料も高くなってしまいます。

投資信託を購入する場合、債券を中心に運用するものの方が、比較的リスクが低くなります。一方、株式中心で運用するもの、特定のジャンルに特化した銘柄に集中投資するものは、よりハイリスクハイリターンな投資になりやすいと言えます。

なお、お金に余裕があるのであれば、投資する金額を5万円よりも増やすことも考えましょう。 ただし、個人年金保険や確定拠出年金での投資を増やしすぎると、今の生活で使うことのできるお金が減ってしまいますので、注意しましょう。

まとめ

おひとりさまは、医療や介護について、すべてを自分で備えておく必要があるため、老後生活に不安を感じるかもしれません。しかし、自由に生きることができるからこそ、資産形成も自由に行うことができます。もちろん、うまくいっても失敗しても「自己責任」になってしまいますが、「今も老後も自由な生活」を手に入れるためにも、若いうちから、健康に気づかいながら計画的な資産形成を考えてみてください。


執筆者:横山研太郎

ねこのてFP事務所 代表。1978年大阪生まれ。1級ファイナンシャルプランニング技能士。保険と投資をミックスした「守りと攻めを両立させる」資産形成プランを提案する。大学での金融教育にも取り組んでいる。

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