食事のPFCバランスとは?

忙しいと、ついつい後回しになりがちなのが食生活。多忙なビジネスパーソンほど、ちょっとしたポイントを意識して、バランスの良い食事を目指してみませんか。

栄養学では食事バランスを保つための指標としてPFCバランスが重要とされています。PFCバランスとは、三大栄養素であるたんぱく質(Protein )、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の比率のことをいいます。そのエネルギーの比率が、たんぱく質:脂質:炭水化物=15:25:60 であることが理想とされています。このPFCバランスですが、45年前の1970年の日本人の平均値と、現在の日本人の平均値ではどちらのバランスがとれていると思いますか?

正解は1970年。PFCバランスは15:20:65と理想に近い比率でした。

この時代の食事は、ごはんにおかずに味噌汁という日本食がメインでした。実は日本食は、ごはん:おかず=6:4を意識するだけで、理想のPFCバランスに近づくのです。しかし、近年は食の欧米化が進み、おかず中心の食事が増え、脂質(F)の割合が高くなりました。このPFCバランスが崩れた結果、生活習慣病が急増したと考えられています。

バランスをとることは、食事以外でも重要です。ついつい働きがちな日本人は、仕事とプライベートのバランスをとることが苦手な傾向にあるいと言われています。これを改善することで、仕事のパフォーマンスを上げることが可能です。

例えば、数多くの従業員から労働時間の満足度、ストレス度の低さ、給与の満足度などが評価され「働きやすい会社ランキング2016」で堂々の1位を獲得した「Google」では、仕事スピードを上げる為、会議の時間は30分、長くても1時間くらいに収めています。会議を短縮化するコツは①ゼロ分スタートで全員が揃っていることが前提、②議題は事前にメールで共有して前置きなくスタートする、③次の会議まで何をやるのかを明確にし、全員で共有することになっています。

ワークライフバランスとは?

結婚、子育て、介護等、個人のライフスタイルが変化しても、それぞれのライフステージに応じた働き方ができることが理想であり、心と身体の健康を保つには不可欠なことです。近年は、「仕事とプライベートは別!」と割り切って働きたい新入社員も多いようです。

しかし一方で、任される仕事が多くなるビジネスパーソンほど、プライベートと仕事の境目を作ることが難しいという現実もあります。ワークライフバランスを保つことは、仕事で成果を出すためにも必要です。様々な定義がありますが、厚生労働省のワークライフバランス協議会では「働く人が仕事上の責任を果たそうとすると、仕事以外の生活でやりたいことや、やらなければならないことに取り組めなくなるのではなく、両者を実現できる状態のこと」と定義しています。先ほどの「Google」の例では、徹底して仕事効率を上げることで、ワークライフバランスがとれることこそ、従業員の満足度に繋がっていると考えられます。

ところで、「ワークライフバランス」ならぬ「ワーク・フード・バランス」に着目している会社が増えているのはご存知でしょうか。従業員の健康は、企業の健康でもあります。しかし、長時間労働や有給休暇取得率の低迷などの労働環境の中では食事にまでは気が回らず、朝食や昼食を抜く、5分で丼ぶり飯をかき込むといったビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。食事の乱れが長期に渡ると、集中力の低下から仕事効率の低下、体調不良や生活習慣病、身体の健康のみならず心の健康も脅かされかねません。

例えば、牛丼屋さんでは単品だけでなく野菜料理を1品プラスする、昼食は品数の多い和定食を選ぶ、これだけでも食事のバランスを改善することが可能です。栄養素が増えるほど、お互いの栄養の吸収率が増えるように、ワークとライフのバランスも、相乗効果をもたらすことができたら理想です。

「ワークライフバランス」と「ワーク・フード・バランス」、どちらも従業員と企業の健康の為には不可欠です。明日も最大限のパフォーマンスを発揮する為、今日からバランスについて見直してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール

伊藤 隆光

都内の大手業務用酒販店に約10年勤務した後に経営コンサルタントとして独立。在職中に300件以上の飲食店を担当。新規出店サポートとしてコンセプト設計や、既存店舗に対する収益改善提案を行う。すぐに実行できる提案を心掛けている。中小企業診断士、ワインアドバイザー。

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