スキルアップに家賃補助、出産にまつわる手当など、申請をするともらえるお金が あります。制度を知っておくことで、家計に有利に働くことがあります。ご自身のライフスタイルにあった制度をチェックして、活用することをおすすめします。

今回は、その中からどの家庭にも関係してきそうだけれど、見落としがちな制度をいくつかご紹介します。

雇用保険からスキルアップに給付金

会社員など、雇用保険に加入している人は条件を満たすと”教育訓練給付制度”を利用することができます。資格取得など、対象となる講座を受給するための費用の一部が支給されます。教育訓練給付には2種類あり、情報処理や簿記、TOEICなどの学習が補助される”一般教育訓練給付”と、看護師、歯科技工士、栄養士などの専門性の高い技能を習得するための”専門実践教育訓練給付”があります。

一般教育訓練給付では、対象となる費用の20%(最大10万円)の給付を受けることができます。雇用保険に3年以上(初めて利用する場合は、当面1年以上)加入していれば利用できます。

専門実践教育訓練給付は、対象となる費用の50%(年間最大40万円)の給付をうけることができます。資格を取得し条件を満たす就職をした場合、さらに20%にあたる給付を上乗せで受給でき、最大合計168万円の給付になります。雇用保険に3年以上(初めて利用する場合は、当面2年以上)加入していれば利用できます。

独身でも家賃補助が受けられる

子育て世帯や新婚世帯、親世帯の近所に住む場合などで、家賃の補助を行う自治体は多いです。単身者に対する家賃補助は多くはありませんが、例えば新宿区では、月1万円・最大3年間の補助を行っています。

引っ越しに対する助成を行う自治体もあるため、引っ越し先の候補となる自治体の類似の情報や、現在住んでいるエリアでの家賃に対する補助などを確認してみるとよいでしょう。マイホームの取得を補助する自治体もあります。

出産すると42万円。それ以上もらえることも

子供を産むと健康保険から”出産育児一時金”として1人42万円の給付を受けることができます。出産にまつわる費用の多くをカバーできるため、出産にかかる費用の自己負担は5~10万円程度になることが多いです。

健康保険の出産育児一時金以外にも、自治体によってはさらに10万円の助成をおこなう場合もあります。妊婦検診にもほとんどの自治体で15回以上の補助券を発行しています。出産でかかる費用は健康保険の対象外ですが、自己負担しなければならない金額は制度を活用することで、大幅に抑えることができます。

もらえるお金の探し方

こうしたもらえるお金については、市民だよりや区報といった、自治体からの広報誌を確認すると情報を得やすくなります。全国の対象となる自治体の広報誌を確認できるアプリ”マチイロ”を使えば、自宅のポストに広報誌が届かない場合でも情報を得ることができます。

また23区内であれば”ほじょナビ”を利用することで、自分が活用できる行政サービスをプッシュ通知(アプリの場合)で教えてくれます。昨年からはマイナポータルもスタートしており、登録をすると行政サービスの情報を取得しやすいだけでなく、一部の手続きをインターネットで行うこともできます。

ちょうど私自身も3月に「最新版 届け出だけでもらえるお金 戻ってくるお金(宝島社)」という本を監修させていただきました。こうした本を使って、「こんな時に使えた制度があったはず」という前提をインプットしていただくことも有効です。

興味がある、挑戦してみたい、と思っていても金銭的な理由であきらめていたことがあったとしたら、制度を知ることで後押しできる可能性もあります。情報を味方につけながら、家計を守りつつ夢も実現できれば理想的ですね。


執筆者:風呂内亜矢

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者/1級ファイナンシャル・プランニング技能士)、宅地建物取引士。1978年生まれ。岡山出身。 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、あわててお金の勉強と貯金を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し、賃料収入を得ている。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです~お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか~』(祥伝社)等がある。