こんにちは。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢です。気温が上がってきて夏物の洋服を調達したくなる時期でしょうか。日本の夏が始まります。夏になると家計を苦しめるのが電気代です。今年は4月から電力小売全面自由化のスタートもあり、電気代を一層気にしている方も多いかもしれません。今日は、電力会社の乗り換えを検討する際、注意すべきポイントについて考えていきます。

電気料金の基本

オーソドックスな電気料金は大きく分けて2種類あります。1つは契約アンペア毎に基本料金が違い、基本料金に使った電力量に応じた料金が加算される「アンペア制」。2つ目は基本料金の中に15kWh等の使用料が含まれていて超えた部分に応じた料金が加算される「最低料金制」です。

アンペアは一度に使える電力量をいくらにするかという契約です。家族それぞれが電子レンジとドライヤーとエアコンを同時に使う可能性があれば40~60など高いアンペア契約であれば不便がなさそうですし、ひとり暮らしの場合だと20~30などでも不自由がないかもしれませんね。アンペア制を採用している電力会社のエリアに住んでいる人の中には、アンペアを下げて基本料金を下げ電気代を節約するというテクニックを使っている人もいます。

どちらの料金体系でも関係のある「電力量に応じた料金(電力量料金)」は、通常、たくさん使うほど単価が高くなる設計になっています。省エネルギーが推奨されているため、食材や日用品のように大量買いだと安くなる、という考えとは逆になっています。

電力自由化ではファミリーの方が得しやすい

電力自由化で新規参入した電力会社のプランを見てみると、この基本料金と電力量料金の組み合わせの違いで乗り換えたときにお得になる試算ができるようになっています。従来のプランよりも基本料金は高いけれど電力量料金が安い内容や、電力使用量が多くてもさほど単価が上がらないなど組み合わせは様々です。

基本料金が高くなり、多く使ったときの単価が今までより安いプランの場合、ファミリー世帯など1ヶ月あたりの電力使用量が多い(300kWh超など)家庭では確かにお得になるプランもありそうです。一方で、単身者など、使う電気量が少ない世帯では新プランで得になりそうなものがあまり見られません。

新しい電力会社を検討する際には、エネチェンジや価格.comなどの比較サイトを利用すると便利です。直近の検針票があれば年間でお得になる金額の概算を出すことができます。ただし、電気の使用量は月毎で大きく変わるため、できれば「でんき家計簿」など1年間の電力使用量のデータが確認できるサービスを併用して試算をした方が正確に比較できます。

1年間で得する金額の中には純粋な電気代の減少だけでなく、ポイントによる還元などが含まれていることもあります。普段自分が利用できるポイントで還元されるのかも注意しましょう。

新規契約を打ち切っているプランもある

さらに、オール電化住宅に住んでいる人や、夜しか家にいない人などが良く研究して密かに選んでいた特殊なプランがあります。東京電力では「電化上手」、「おトクなナイト8,10」、「ピークシフトプラン」といった名称で呼ばれる選択約款に基づく料金プランです。各電力会社で類似のプランがありますが、これらの特別なプランは2016年3月末をもって新規契約を打ち切っています。

新プランでも類似のものがありますが、従来プランの方がお得なケースもあります。これらのプランを選んでいる人は、乗り換えたら戻ることはできないことも踏まえて検討をした方が良いでしょう。

2017年4月にはガスの自由化も控えています。慌てずじっくりわが家に合うプランを探していきましょう。

著者プロフィール

風呂内亜矢 ファイナンシャルプランナー(CFP認定者/1級ファイナンシャル・プランニング技能士)、宅地建物取引士。1978年生まれ。岡山出身。 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、あわててお金の勉強と貯金を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し、賃料収入を得ている。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです~お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか~』(祥伝社)等がある。

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