大型連休に向けた旅行の計画を立てている人も多いでしょう。「お金を貯めて海外旅行に行きたい」など具体的な目的が決まっている場合は銀行預金以外の手段で貯めるのも手です。例えば、大手旅行会社などが扱う「旅行積立」は利回り3%程度と銀行預金の利息に比べると魅力的です。しかも、預金とちがって預けたお金に対して税金を引かれることもありません。

旅行積立ってなに?

旅行積立とは旅行会社や航空会社に一定期間お金を積み立てるサービスで、満期になるとサービス額が上乗せされ、旅行券などに引き換えることができる仕組み。支払い方法、期間、満期時に受け取りたい旅行券の金額などを設定して申込みをします。積み立て方法はいくつか種類があり、毎月積み立て、一括積み立て、ボーナス併用などから選べます。

例えば、エイチ・アイ・エスのサービスの場合。一括積み立てで1年後に10万円の旅行商品券を手に入れたいなら、最初に9万8,039円を支払い、1年後に差額の1,961円がサービス額として上乗せされる仕組み。エイチ・アイ・エスの場合、ボーナス併用払いコースなどもあり、毎月払いとボーナス払いとで少しずつ無理なく貯めていけるコースもあります。積み立て期間は5年までで、一般に期間が長くなれば利回りは有利になります。満期時にもらえる旅行商品券は両親などへのプレゼントとしても利用できるので便利です。

サービス率の高い旅行積立。注意点をチェックして賢く利用を!

航空会社の商品もサービス率が高く要注目です。例えば、ANAセールスが提供する「ANA旅行積立」の場合。毎月積み立てで1年後に10万円の旅行券を受け取りたい場合、毎月8,201円を12回積み立て、サービス額として1,588円が付与されます。受け取った旅行券は国内線・国際線旅行券、各種ツアー商品、ホテル、レンタカー、ゴルフ、買い物などで利用可能。ANAセールスでは「ANAカード」、日本航空では「JALカード」を旅行積立の支払いに使えるので支払いに応じてマイレージを貯めることも。

サービス率が魅力的な旅行積立ですが、注意点も多いです。予約の関係からも満期の設定は旅行出発日の遅くとも3ヶ月前には設定をしたいものです。利用範囲も限られ、原則として発行した会社の販売店で利用する形になります(会社によってはオンライン予約では利用できない場合も)。旅行券に有効期限がある場合もあるので利用範囲や有効期限の事前確認が必要です。

中途解約をする場合には、現金ではなく、旅行券で戻ることが多いです(1年未満での中途解約では上乗せ部分がなくなることもあります)。万一、旅行会社などが破綻した場合は全額が戻らない恐れがある点も覚えておく必要があります。法律上、積立金は公的機関への供託を義務づけられているが、その範囲は2分の1になります。

注意点は多いですが、高利回りのうえに、旅の計画の予算管理もしやすい旅行積立は便利です。旅行時に開放的になってお金の使い過ぎるという人もあらかじめ決めた額を増やしてから使うことができます。旅行は「年に1回、10万円まで」などと予算を決めれば、家計管理もしやすくなります。


執筆者:花輪陽子 1978年三重県生まれ。ファイナンシャルプランナー(CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。元外資系の投資銀行に勤務。リーマンショックで「夫婦同時失業」を経験し、現職に転身。テレビ出演、雑誌監修など多数。著書に『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)『お金持ちになる女はどっち?』(PHP)など。