日本クレジット協会のデータによると、2017年の3月末のクレジットカード発行枚数は2億7,201万枚。成人では1人当たり2.6枚保有していることになるそうです。2枚程度で収まっていれば優等生でしょう。しかし、多くの人の場合、お財布の中はクレジットカードであふれているのではないでしょうか。人によっては、お財布の中に複数枚のカードを入れていて、さらに家にも何枚かのカードを置いてあるという強者もいます。利用しているクレジットカードが多いと、支払う金額やせっかく獲得したポイントの管理が難しくなる可能性があります。そこで、今回はクレジットカードを整理する際に目安となる基準を紹介します。

カードの断捨離、チェックポイント

・1年、または2年以上使っていないカードがある
考え方はクローゼットの洋服と一緒です。1年、または2年以上着ていない洋服があったら処分するという考えと同様、クレジットカードも利用していないカードは整理することをおすすめします。

・店頭で勧められ作ったカードがある
初めて行ったお店で買い物したときに、クレジットカードを勧められ、そのまま断り切れずに持ってしまった人もいるかと思います。そのお店を気に入って、たびたび利用するならいいのですが、それっきりで行く機会がなくなってしまったという場合は、整理の対象となります。

・ポイントを交換したことがないカードがある
ポイントに有効期限がなく、いつまでも貯めることができるカードならいいのですが、交換できるほどたまらず、気づいたときには失効していたということを繰り返すことがあります。ポイントを交換したことがないということは、交換できるほどポイントが貯まらない、つまりあまり利用していないカードということになります。

・年会費分の元がとれていないカードがある
年会費無料で使い勝手がよいカードとは別に、年会費有料にもかかわらずメインやサブとして利用しているケースもあります。この場合、年会費分をペイできているかどうか確認することを忘れずに。例えば、年会費1,000円で、100円につき1Pがつくカードの場合、年間の利用金額が10万円以下なら年会費分の元がとれていないことになります。

このように、上記の項目に一つでもあてはまるカードがあれば、整理の対象となるカードと言えるでしょう。

断捨離しすぎは要注意。デビットカードや国際ブランドも上手に活用を

とはいえ、注意したいのは整理のし過ぎです。間違ってもすべて解約ということは避けてください。こういう例がありました。

千葉県佐倉市の消費生活センターで講演した時に、70歳のご婦人がやってきて、相談を受けました。彼女は、独り暮らしになったので、終活の意味を込めて、カード類の整理をして、すべてのクレジットカードを解約したそうです。

それでせいせいしたのですが、自分が大のネットショッピングファンだったことを忘れていて、次の日から困ったそうです。というのも、クレジットカードがなくなったので、ネットで買い物ができなくなってしまったというのです。何とか代引きにして凌ごうとしましたが、本人が日中は街に出掛けることが多いので、宅配の人に会うことができません。

それで困って私のところに相談にきたというわけです。私はもう一度カード会社に頼んでカードを作ったらよいと言ったのですが、何度か申し込みをしたけれど、年齢が問題になって審査に落ちるというのです。

そこで、審査のいらないカードを勧めることにしました。それはデビットカードです。このカードなら、審査がいらず、誰でももてますから、彼女も手にすることはできます。しかも、ビザやJCBのマークの付いたブランドデビットなら、ネットショッピングもできますから、代引きの不便も解消するでしょうといいました。彼女はブランドデビットのことは知らないようでしたので、大変に喜びました。

こういうことがありますから、解約するにしても全部いっぺんにということはやめた方がよいのです。

また、国際ブランドにも注意してください。整理して残ったのが、ある一つの国際ブランドに集中してしまったというケースです。何かあったときのために、異なる国際ブランドのカードは持っておいた方がいいでしょう。


執筆者:岩田昭男

消費生活ジャーナリスト。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。ウェブサイト:上級カード道場

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